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第545号「日本でも広がるeスポーツ。デジタル広告市場も拡大。」
[2018.08.21号]
【よいどれコラム】
8月18日。先ほど、秋田県代表の金足農が、9回裏ノーアウト満塁から、2ランスクイズを決め、滋賀県代表の近江に、3対2で、逆転サヨナラ勝ちをおさめた。見事なスクイズと、2塁走者の果敢な走塁で、ほんの数秒のうちに、勝敗が逆転した。双方の応援席も、スタンドも、一瞬、何が起こったのか、わからない、という雰囲気だった。
タッチをかいくぐられ、ホームインを許した近江のキャッチャーが、地面にうつぶせのまま、しばらく立ち上がれずにいた。珍しい光景だ。シャッターチャンスである。
そう思っていたら、早速、勝利を喜ぶ金足農の選手の背景に、グランドにうつぶせのままの近江のキャッチャーを撮影した写真が、ネットに掲載されていた。こぼれ落ちたものは大きかった。
2対1で負けていて、9回裏を迎えるのに、全然負ける雰囲気のないベンチ、選手の表情が印象的だった。前日の横浜との一戦も逆転勝ちしていることを考えれば、金足農の見事な粘り強い攻撃をたたえるしかないだろう。
8月5日に始まった第100回全国高等学校野球選手権記念大会も、あと残すは、準決勝、決勝のみである。ベンチ入りのメンバーが18人で、56チームだから、1008人が、甲子園のグランドに立った。
テレビの中継を見ていて、ふと思ったことがある。選手の名前である。珍しい名字の選手ももちろんいるが、選手の下の名前に、いわゆるキラキラネームの選手が多いと感じた。一昔前、子供にキラキラネームを付けることが流行った時代があったが、その子供達が、高校生になったんだと思う。
甲子園に出場した選手の中でも、キラキラネームが目立つのだから、全国の高校球児の中には、多くのキラキラネームの選手がいるのだろうなと思った。そして、その回りにも。そういう時代だったのだ。
グランドで、吠える選手も数多く見られる。内なるものを外に出す時代だ。ホームランも50本を超えた。目立つのは、バックスクリーンに飛び込むホームランだ。プロでも、そうそうないから、鍛錬の賜だろう。
ネットでは、誤審が多い、という意見が目立つ。
第2日目の旭川大高と佐久長聖戦。3対2と旭川大高リード。8回の表の佐久長聖の攻撃。2アウト。レフト前に上がったフライを前進したレフトの選手が、地面すれすれで好捕した。ファインプレーである。しかし、アナウンサーは、意外そうな声で、「ワンバウンドと判定されました」と伝えた。エッ、と驚いた。
テレビでは、すぐにビデオ再生が行われた。アナウンサーは、「ダイレクトにグラブに入っているように見えますが、ワンバウンドと判定されました」と伝えた。誤審とは、はっきりいってないが、誤審を確証している。むしろ、「審判も人間だから、こういうこともある」と言外にいっているようにも感じた。
ファインプレーでチェンジのはずが、2アウト1塁。気落ちしたピッチャーは、次打者にフォアボールを与えた。これで、2アウト1、2塁。次々打者が打った飛球は、これまたレフトに。
動揺していたのだろう、打球を追ったレフトの選手は、打球をグラブの土手に当てて落球。その間に、走者2人が帰り、逆転された。
これは、完全にゲームの流れを変えた誤審だった。
17日の日大三対龍谷大平安の試合では、こんな場面があった。
8回裏、日大三の攻撃。2アウト満塁。1ボール2ストライクから、打者が振ったバットは、キャッチャーミットに触れた。打撃妨害である。
本来ならば、打者は、1塁に行き、満塁なので、1点が入る。しかし、判定は、ファールだった。
ビデオリプレイを見たアナウンサーは、「アッ」といったまま口をつぐんだ。
この場合、キャッチャーが、打撃妨害を申告するわけはなく、打者も打ちたいので、いわない。
炎天下の中、緊迫するゲーム展開、たしかに球審も、気づかないこともあるだろう。
結局、デッドボールで1点が入り、それが決勝点となった。
旭川大高の監督は、「審判が、『ヒット』といえば、ヒット」と述べたとネットニュースに出ていた。
選手を納得させるには、それしかなかったろうが、観客や視聴者はそれではおさまらない。
そういう権威主義が、そもそも嫌われる。ネットに上がった証拠の映像を見る人は、どんどん増える。野球ファンの飲み会のネタとしては、十分すぎる。
『誤り訂正』は、世の流れである。
難しい判定は、審判団が集まって、確認したり、双方のチームにも、審判団が集まって判定について協議して欲しい、という要求権を3回まで認めるとか、そういうシステムを導入していかないと、世間との乖離が広がる。
ストライク、ボールの判定は、難しいが、アウト、セーフ、フェア、ファールなどは、映像で確認できる。
甲子園のスタンドで観戦するファンの中には、手元のデバイスで、映像を見ている方もいるだろうし、全国や海外でも、テレビの前の多くの視聴者が、映像を見ている。
そういう時代が到来しているのだから、これから先、いつまでも、『審判は、絶対』では、押し切れないだろう。
立場を異にするところから発せられる意見に、耳を傾けることは大事だ。そして、できることからやっていく。前向きな姿勢をみせないと、ファン離れを起こす。どこまでやるかは、また別の問題としてあるが。
『誤り訂正』は、フェアプレーの精神にも合致すると思うのだが。第100回がそうした足場作りになることを期待したい。(い)
*明日は、大阪桐蔭高校の史上2度目の春夏連覇となるのか、それとも金足農業高校が、東北に初めて深紅の大優勝旗を持ち帰るのか、いまからドキドキしてきた。仕事があって中継は、見られませんが。秋田の視聴率は、どこまで行くのだろう。
【目 次】
◆1.渋谷区、イッツ・コミュニケーションズ、シブヤ経済新聞、恵比寿新聞と
『行政情報等の発信に関する連携協定』を締結
◆2.KDDI、日本eスポーツ連合とのオフィシャルスポンサー契約を締結
~5Gの活用を見据えながら、eスポーツの振興と普及を支援~
◆3.KDDIとデジタルガレージ、戦略的提携に向け基本合意
◆4.KDDIとカカクコム、資本業務提携
~両社アセットの連携により、新しい体験価値を創出~
◆5.日本eスポーツ連合(JeSU)がマーケティング専任代理店に電通を指名
◆6.株式会社カカクコムの全株式売却および売却益の発生に関するお知らせ
◆7.Atmaによるテレビ接触情報をベースにターゲティング配信する スマートテレビ
向け動画広告配信サービス「Atma Home AD(アトマホームアド)」を開発
◆8.野球中継放送史上初、「フレキシブルアド」を活用した
新たな広告配信トライアルを実施
◆9.博報堂DYグループ、「TV Cross Simulator」にLINEの動画広告メニュー
の機能追加
―TVCM×オンライン動画広告のより効果的なメディアプラニングが可能に―
◆10.博報堂DYメディアパートナーズとロボットスタート、イード、 スマート
スピーカー対応の広告配信ネットワークを構築し、音声広告配信の実証実験を開始
◆11.AI搭載自動撮影カメラを活用したライブ配信のトライアルを実施
◆12.ひかりTV-VF「布袋寅泰×北斗の拳 バーチャル3Dフィギュア」の配信が決定
◆13.「ANIMAX MUSIX 2018-2019 supported by ひかりTV」の関連番組をひかりTV
で配信!
◆14.ひかりTV、布袋寅泰ジャパンツアーへの特別協賛が決定!
◆15.海外展開を目指す日本の映像コンテンツ制作を支援するファンドを立ち上げ
◆16.映画版「かいけつゾロリ」 カートゥーン ネットワーク 3週連続放送!
◆17.NHK放送研修センター《ケーブルテレビ研修》案内
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