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第486・487合併号「さまざまに、春の嵐が吹き荒れる」
[2016.03.09号]
【よいどれコラム】
2月21日。通っているシェーンで、TOEICの試験があるというので、受けてみた。
昨年夏にもお誘いは受けたのだが、あんまり興味はなかったので、その時は、やんわりお断りした。
社会のさまざまな分野で、TOEICが重要視されていることは重々承知していたが、とうとう還暦を来年にひかえるまでになった筆者には、「いまさら感」があって、《とりあえず、少し会話ができればいいだろう》くらいのつもりでいた。
しかし、筆者が事務局を務める『ケーブルテレビ経営者研究会』で、2月4日の研究会講師に招いたNJ在住の中谷雅文さん(元パナソニック)の「TOEICで750点以上取らないと、海外駐在員にはなれない」という話を聞いたり、広島の友人Yさんの(大学院を今年卒業する次男が)「TOEICは880点だったが、ワシの方が実践ではしゃべれる」というような話を耳にすると、《昨年3月からシェーンに通い始めてちょうど1年になるところだし、受けてみようかな》という気になってきた。
14時集合というので行ってみると、今回の受験者は4人(うち女性1人)。筆者を除いた3人は、20歳前後だろうか。もう何度も受けているのだろう、マークシート用紙の書き込みもスムーズに行っている。その前にはたと困ったのが、近くを見ると、目がチラチラすることだ。《これはいよいよ、近くを見るための眼鏡を用意しなければならないか》と思った。
英語関連専門出版社のアルクの英語教材を購入し、付録のCDを聞いたり、別売りの例文音声をDLで購入したりして聞いてはいたが、出題形式などをチェックしてはいなかった。
ヒアリング45分(100問)、リーディング75分(100問)の試験が始まった。だんだんヒアリングの中身が掴めなくなり、リーディングも結局、残り15問には手をつけられずに終了の時間がやってきた。
回収されるマークシートの用紙を見てみると、他の3人は最後まで、黒く塗ってあったので、かなり出来るのだろう。
目が疲れた。チラチラするので、結局、眼鏡を外し、裸眼で姿勢の悪い猫背をさらに曲げる格好で、久し振りの試験に立ち向かった。
「立ち向かった」という感じなのである。そして、《やっぱり、簡単じゃないわ~》と思い知らされた。
大きく肩は落ちたが、隣のイオンの4階にあるうどんやで、きつねうどんをすすりながら、最後には、《どこまで上達するかわからないが、「ボケ防止の一環」として、続けよう》という気になった。
昨年、戦後70年を迎えた。その間、何度か、英語の学習ブームがあったろう。(業界関係者に聞けば、『山谷』の話は聞けるだろう)
そして、今、2020年に向けて、英語・英会話の学習ブームは、盛り上がりをみせている。自己紹介に始まり、家族の紹介などは、これまでも行われてきたろうが、今度ばかりは、自分の生まれ育った町や地域の「自慢話や紹介ができる」英語を教えてもらいたいものである。
地域を見直し、地域のことを知るいい機会だし、地域のアイデンティティの創生にも一助となるだろう。
長野県には、県歌『信濃の国』がある。子供の頃から歌っているので、長野県人かどうかは、『信濃の国』が歌えるかどうかでわかるといわれる。カラオケにも入っている。
HPを開いてみると、地域の歴史、人物、名所旧跡など、いろいろな要素が盛り込まれている。http://www.sukigara.org/meat/map/naganokenka.htm
『信濃の国』は、いわば、地域アイデンティティの一つの象徴だろう。この歌詞にしたがって、英語で、地元自慢、地元紹介が出来たら、外国人にもきわめて印象深いだろう。地域のことを知っているからこそできることである。
「『地域のこと』の情報が集まるケーブルテレビには、英語で(将来的には他の言語でも)地元のことを紹介することに関して、何かやれることがあるだろう」とは、今世紀に入ってから、もうずいぶん言い続けてきた。
特に、難しい英語で、地元紹介をする、ということを目指す必要はないだろう。相手が、理解できる簡単な会話ができれば、「伝えたい」という気持ちは伝わる。まず、「伝えよう」という意思が大切なのである。
最近は、中国人の爆買いもひと段落して、名所旧跡・世界遺産などの観光に力点が移ってきているという。
2月19日夜。関西テクノフェアーの後、懇親会、二次会を経て、「北」の入り口にあるラーメン屋のカウンターで一人で飲んでいた。店がはねて、空腹を癒しにきた女性と客の男性が横で話している。
先日、中国人の団体のお客さんが来て、「今日は儲かった」と思ったのだが、あまりの混みように、フロアーの若い男性がつけ忘れを頻発させ、儲けが減って、オーナーが激怒したという。男性客は、「言葉、通じんの?」と尋ねる。女性は、「向こうの人は、英語しゃべるし、こっちにも少し話せる人、おんのよ」と答えていた。
商売のためにも、英会話力は必要なのである。
「あなたは、どこで英会話を勉強したんですか?」「はい、地元のケーブルテレビで勉強しました」という会話が成立するような展開があってもいいのではないかと思う。
もちろん、ケーブルテレビ単独で行う必要はない。地元の英会話スクールと協同展開をしてもいいだろう。(奥さんが、英会話スクールを開いているケーブルマンもいる)
うちの町には、外国人は来ないから、なんてことを考えていてはいけない。日本の観光ビザを持った人たちは、自由に日本国中を歩き回る。団体で動く人たちもいれば、欧米人は、単独や少人数の行動が多い。また、日本に対する興味の持ち方も違う。(地域の人たちにとってつまらないものでも、外国人の目から見て)面白いもの、興味のあるものを探求する意欲も高い。
ある日、地元の駅前に外国人の姿が見え始め、地元の人が集まる夜の居酒屋で、何か最近、外国人が増えたよね、という会話が聞かれる町や地域も、2020年に向かって増えていくことだろう。年間2000万人近い外国人観光客が来る、というのはそういうことだ。
地方のケーブルテレビが、『地元紹介が英語でできる人材育成プロジェクト』を立ち上げ、地元を紹介する英語の字幕付きビデオを制作することは、決して無駄にはならない。
2020年に向かい、多言語の翻訳機器なども出てくる。しかし、そうしたコストの掛かる機器を導入できる地域は限られる。
次代を担う子供達に、『地元を紹介する英語力』を身に付けてもらうアクションを起こすことは、地域貢献だろうし、地域創生の一助ともなるだろう。
そして、地域の「たすき」を次代につなぐことにもなるだろう。(い)
*TOEICのスコアは、600点でした。次は、700点を目指します。
【目 次】
◆1.日本デジタル配信が、公的個人認証サービスのプラットフォーム事業者の
総務大臣認定を受ける
◆2.マイナンバー制度のマイナンバーカードを利用した
テレビでの親子支援情報の表示サービスを開始
◆3.(一社)日本ケーブルテレビ連盟が『業界連携MVNO春商戦説明会』を開催
◆4.電力小売事業に新規参入する東急パワーサプライと
南東京ケーブルテレビが「電気サービス」に関する業務提携に合意
◆5.ケーブルテレビ、東急パワーサプライの電気サービスを4月より提供開始
◆6.イッツコム、ブロードバンドアワード2015『最優秀回線事業者(ベストキャリア)』
受賞―信頼性とサポート力に2年連続で高い評価
◆7.足立区の防災行政無線の放送内容を
J:COMの「防災情報サービス」で3月1日から配信開始
◆8.J:COM東京北「第4回 北区だいすき!CMコンテスト」表彰式を開催
- 31作品の中から最優秀賞が決定!-
◆9.ジェイコムウエスト、イルミネーションフォトコンテスト2015受賞作品決定
◆10.J:COMが冠スポンサーとして協賛決定
学童野球大会「ジャビットカップチャンピオン大会」
◆11.彦摩呂が応援団長に!東北観光応援特集 旅チャンネル『がんばろう!日本』
◆12.《フォトレポート》「ケーブルテレビテクノフェア in Kansai 2016」開催
◆13.NHK放送研修センター《ケーブルテレビ研修》案内
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