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第451号「世の中は、サプリとアプリが大流行」
[2014.09.18号]
【よいどれコラム】
9月7日。昨夜からの雨が降り続いていた。晴天であれば、朝の8時半から30分ほど、200戸くらいが住む4棟のマンション全体で、一斉に草刈りをする日である。
この草刈りは、5月と9月の日曜日に、2回行われる。9月の草刈りのあとには、毎年、防災訓練が行われる。近くの美浜消防署から、消防車も来て、消火訓練などを行うのが毎年の恒例行事になっている。
6年ほど前に、筆者の住む3号棟の3軒ほど先の階段長屋の3階から出火して、その部屋はほぼ全焼。他の部屋への類焼はなかったようだが、近場で見ているし、煙もそれなりに吸ったので、防災訓練は、他人事ではない。
京葉線の検見川浜駅(東京から海浜幕張の一つ先)前の築30年以上は経つ4階建てのマンションで、もうここに住んでから16年目になる。管理会社もいくつか転々としたようだが、今は、東急系の管理会社が責任を持って、管理している。
普段から、掃除の人たちが入っていたり、伸びた植木の手入れをしたりする職人さんが作業をしていたりするので、それほど草が伸びているという感はなく、どちらかというと、草刈りとはいっても、マンションの同じ階段を利用する人たちの顔合わせみたいな側面が強い。
ここの8軒ある階段長屋(分譲の人もいる)は、うちより新しい方は、2軒だけで、あとの5軒は、ずっと古くから住んでいるようだ。新築の時から住んでいる方も、きっと何軒かあるのだろう。
新しい方は、どちらも30代の夫婦で、5年ほど前に越してきた夫婦は、3歳くらいの息子がおり、もうすぐ二人目が生まれる。3年ほど前に越してきた夫婦にも今年娘さんが生まれた。子供たちは、長屋の古株の人たちにかわいがられている。孫のような存在だ。
雨は、小降りながらも、降り止まず、8時を過ぎた頃、『草刈りは来週の日曜日に順延する』という掛かりの人のマイクロホンを通した声が聞こえてきた。それから惰眠をむさぼっていると、『10時から、防災訓練を行います』という声が耳に入って、ガバと跳ね起き、カメラを持って出掛けた。
消防車は来ていたが、雨がやまないので、集会所での防災訓練になった。筆者の部屋は2階だが、同じ階段長屋の1階に住む顔なじみの少し年上の男性が、マンション全体の防災関係の担当をしているようで、マイクロホン片手に手招きしてくれた。
集会所には、20数人が来ており、椅子に座って話を聞くことになった。何人か顔を見たことのある人はいるが、ほとんどが、見慣れない人ばかりである。
同じような間取りの別の部屋では、どのような生活が繰り広げられているのだろう、と思うが、それを想像させる片鱗となるような情報もないので、どうも居心地が良くない。
《どんなテレビ視聴スタイルですか、ネットは何をお使いですか》等々聞いてみたい心境にもなるが、親睦会ならまだしも、防災訓練の場ではそうもいかない。
入り口近くに立ち、カメラを持って話を聞いている筆者にも椅子が勧められたが、落ち着かない場所ではなるべく座らないように心掛けているので、最後まで座らなかった。
「消化器の使い方」「119番の掛け方(消防車・救急車の呼び方)」「胸骨圧迫のやり方」「AEDの使い方」など、説明と実演、マンションの住民が参加してのトライアルなど、約1時間半におよぶ防災訓練になった。
消化器の使い方は知っていたが、16秒から20数秒で、消化剤が尽きてしまうということは忘れていた。(昔、真夜中に、静かに帰ろうと池袋のマンションの階段を上っていたが、踊り場に設置してあった消火器につっかかっり、消化器が倒れ、倒れた拍子にピンが抜け、マンションの階段を粉だらけにしたことがある。バケツに水をくんで洗い流しているうちに夜が明けた)
救急車の呼び方も、消防車の呼び方も、自分がいまどこにいるのかを伝えるのはなかなか難しい。「119番」のコールセンターも、いまは、千葉県全体のセンターで受け付けるようになっているから、あまりローカルな場所や建物の名称を連呼されてもよくわからないケースがあり、場所の特定までのやりとりに時間がかかることがあるという。
いつも、自分のいる場所を誰かに伝えるためにどう表現するか、という意識を持っている訓練をする、という話もためになった。
「胸骨圧迫」のところでは、昔は、人工呼吸との組み合わせで教わったが、いまは、感染などの影響もあるので、身内や(よほど?)愛する人であるなら別だが、しなくてもいいそうである。そういうふうに変わっているとは知らなかった。
「AED」もだいぶ形が変わっていた。サロンパスのような電極をそなえつけの絵に描いてある通りに張り、AEDの音声案内に従って操作するようになっている。消防署の方の話では、音声案内に従ってできない人は、めったにいないそうで、蘇生率の向上に効果をあげているという。
3歳の息子を持つ同じ階段長屋の奥さんが、「子供にはAEDは使えるのか?」という質問をして、早速、集会所にあるAEDをチェックしてみると、「子供には、カギを切り替えて使うAED」であった。
昔見て、イメージを持っていたAEDとはすっかり違っていた。つくづく、参加して良かったと思った。最終的に、参加者は、26名、うち女性9名(幼児除く)。同じ階段長屋からは、4軒の出席。実に、50%の出席率に、顔馴染みの男性は、うれしそうにポンポンと無言で筆者の肩を叩いた。
最後に、消防署の方が、「火事になる家の共通点があるんですが、何かわかりますか?」という質問をした。「散らかっていること」と頭に浮かんだが、言葉にはしなかった。案の定、それは正解であった。《掃除をしなけりゃ》と思った。
消防署の方は、「今日は雨ですから、帰ったら、掃除をしましょう。今日、参加しなかった方にも、このことはぜひお伝え下さい」と笑いを取りながら、締めくくった。
一番大事なのは、「防災の意識を持つこと」だそうである。いつ、何時、どんなことに出逢うかもしれない。ケーブルテレビ局の社内でも、AEDの使い方を始めさまざまな防災の訓練を行い、その映像を記録して、コミチャンのどこかで定期的に流すことで、地域の防災意識の向上に貢献できるのではないか、と思った。
消防署の方の話を受けて、掃除をしようという意識で部屋に戻ったが、珍しく「雨読」に励んでしまった。(い)
【目次】
◆1.アクトビラがキャラクターコミュニケーションをプロデュース
TSTのマスコットキャラクター「ハッピー☆とっピー体操」を制作
◆2.イッツコム、川崎市の防災情報を家庭のテレビに配信し、音と画面でお知らせ
-『テレビ向けプッシュ型生活情報配信サービス』の実験を
9月8日より川崎市内で開始
◆3.CCJグループの3社(CTY・NCT・CNS)が10月1日、
「スマートテレビ」サービスの提供を開始
◆4.KDDI、マンション向け電力小売り事業へ参入
~通信と電力を軸としたマンション向けトータルソリューションを提供~
◆5.「auスマートバリュー」の提携事業者が拡大
~CATV134社228局へ~
◆6.全国ふるさとコンテンツ配信プロジェクトけーぶるにっぽん第5シリーズ
『美・JAPAN』ラインナップ決定!制作開始
◆7.WOWOWオリジナルドキュメンタリー、国際共同製作制作プロジェクト2作品
第27回東京国際映画祭の特別招待作品として上映決定!
◆8.第3回J:COM杯 3月のライオン子ども将棋大会全国大会開催
大会の模様を囲碁・将棋チャンネルとJ:COMテレビで10月放送決定
◆9.市川市×市川映像協会×株式会社ジェイコム市川
「市川市制施行80周年 いちかわイイネ!映像・CMコンクール」 作品募集中!
◆10.J:COMの多チャンネル放送サービス「J:COM TV」で「NHKワールドTV」を
10月1日から放送開始 ~約310万世帯で視聴可能に~
◆11.YCVとJ:COM 横浜が横浜市西区と9月5日に「災害時における放送等に関する協定」
を締結~コミュニティチャンネルで緊急時の情報を放送~
◆12.スマートフォン・タブレット用無料アプリ、「かながわCATVライブカメラ」で
海や道路状況など神奈川県内の定点カメラ映像を配信!
◆13.神奈川県高校野球秋季大会を県内の全ケーブルテレビ局が実況生中継で一斉放送!
9 月27 日・28 日に行なわれる準決勝と決勝 計3 試合を生中継!
◆14.CMerTV、東京六大学野球連盟公式サイトへCM 配信開始!
~秋季リーグ戦から開幕前より配信スタート~
◆15.キッズステーションが妖怪ウォッチのイラストコンテストを開催中
◆16.現代アメリカの多様な家族の模様を描いた大人気爆笑コメディー
『モダン・ファミリー』シーズン5 9月18日スタート!
◆17.スーパーモデルの座をかけた美男美女の熾烈なバトル!
『アメリカズ・ネクスト・トップ・モデル』シーズン20 9月21日スタート!
◆18.NHK放送研修センター《ケーブルテレビ研修》案内
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