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第455・456合併号「一味違う4K制作コンテンツ」
[2014.12.03号]
【よいどれコラム】
11月15日は、栃木県南部に位置する栃木市の「とちぎ秋まつり」に出掛けた。「出掛けた」というより、久しぶりに「里帰りした」わけである。現在は、隔年開催になっているが、筆者が子供の頃は、5年に一度の開催だったような気がする。
午前10時過ぎに、自宅の最寄駅の新栃木で電車のドアが開くと、お囃子の音が聞こえてきた。祭りなので、駅前のスピーカー(ラッパ)か何かで、音を流して、少しでも祭りを盛り上げようとしているのだろうか、と思った。
いつも、閑散とした駅前である。朝夕は通勤通学の人たちで多少ごったがえすが、もちろん都会のような混雑からはほど遠い。改札に向かうと、駅舎の入り口の先に、人の波が見えた。《まさか》と思ったが、スイカで改札を通ると、駅前のローターリーに3台の山車があり、大勢の人が集まっていた。笛、太鼓、鐘がリズムにのって打ち鳴らされ、それを見てほほえむ顔、ケータイやスマホで写真を撮る人で、駅前があふれかえっていた。これほど駅前に人がいるのは、ずいぶん見ていない。それこそ、子供の頃の祭りの時代に、飛んで帰りそうである。天候にも恵まれて、いかにも秋祭りの風情になっていた。
実家に帰り、雨戸や窓を開け、部屋の中に風を通して、Smart TV Boxに、13時過ぎからと18時過ぎからの地元「栃木ケーブルテレビ」の祭りの生中継の録画予約を行った。
検見川浜から京葉線に乗って、東京駅のひとつ手前の八丁堀で降り、日比谷線に乗り換えて、北千住で、今度は東武線に乗り換える。北千住の「おにぎり権米衛」で買い求めたおにぎりを2つ頬張り、キヤノンのカメラを持って、栃木ケーブルテレビの中継車があるという蔵の街大通りの中程の栃木市観光協会の裏手を目指して、家を出た。
昔通った中学校の正門前を右に曲がり、まっすぐ行くと、友人がやっているTクリニックがある。《お~い》と声を掛けたくなるが、中継の始まる時間が迫っているので、急いだ。
裏通りにも、露天や出店が出ていて、人があふれている。《こんなに人がいるんだ》と思った。
それなりに、観光ポスターが東京のJRの駅に貼ってあるから、外からのお客さんも多いのだろう。
道ばたで、案内役をしている人だろうか、70近いおじさんが、目が合うと、《いいカメラ持ってるね》と声を掛けてきた。軽く会釈をしたが、海外だったら、回りに仲間がいないか、用心しなければいけない。
大通りに出て、山車会館前で、生中継の準備をしている若い女性スタッフに声を掛け、中継車のある場所に案内してもらった。Oさん始め、スタッフが、生中継の準備をしていた。T社長も現場に駆けつけていた。なんでも、4台のカメラで撮った映像を中継車に集め、そこでテロップも入れて、最終的に、本社に送って、そこから各家庭に映像が送られるということだった。鹿沼ケーブルテレビ、テレビ小山放送から、お手伝いのスタッフも来ていた。
「そろそろV出しますか」という声が聞こえたので、山車会館前に戻った。
天気がいいいこともあって、人はだんだん増えてきていた。歩くのに困るほどではないが、栃木の大通りにこれほどの人が集まって、そぞろ歩きをしている光景はずいぶんと見ていない。やはり、人がいる、ということは大きなパワーである。
祭り開始のセレモニーには、地元出身の衆議院議員、参議院議員、県会議員などに加え、近隣の市長も来ていた。何かつながりがあるのだろう。
祭りの実行委員長、栃木市観光協会の会長(市長:鈴木俊美氏が兼務)、商工会議所の会頭がそれぞれ短い挨拶をして、来賓挨拶は、茂木敏光衆議院議員。「自民党の選挙対策委員長なので、来週だったら、来られなかった」といっていた。そして、公務のため、挨拶を終えると、瞬く間に現場を去り、そして目のするどいSPたちもいなくなった。
山車の巡行の出発式の拍子木の合図でお囃子が始まり、山車が動き出した。セレモニー会場の前の人だかりがとけたが、身動きが取れなかった。いつの間にか、大通りは、人であふれていた。
カメラを抱えたシニア男性が多い。美形を見つけると、すぐにカメラを向けるから、彼らの動きを見ていれば、シャッターチャンスを見逃すことはなさそうだ。しかし、いいカメラを持っている。そのうち、動画も撮れる4K対応カメラなんかを持ち出すのかも知れない。素人やアマチュアの方が、プロの現場のスタッフより、いい機材を使っている、というのはよくあることだ。
祭りは、参加して初めて、その良さがわかる、という人もいる。それは、その通りだろう。しかし、見ているだけでも、けっこう楽しめる。「見ているだけでも」というのは正確ではない。筆者の場合は、祭りに参加している人たちの、そして、それを見ている人たちの、その表情を、特に「いただき」というような瞬間の映像が撮れるかどうか、という楽しみがある。
もっといえば、各地で行われる祭りなどのイベントの際に、ケーブルテレビがいかに地元の人たちに喜ばれているか、浸透しているか、根付いているか、ということが表れるような瞬間のショットが撮りたい、と思っている。
そして、それを彷彿させる(と筆者が感じられる)写真が撮れると、その日の夜に飲むお酒が、たいへんおいしく飲めるのである。(い)
【目次】
◆1.ケーブルテレビ、とちぎ秋まつり生中継
◆2.ラボ オータムセミナー2014開催
◆3.4K制作番組「けーぶるにっぽん 美・JAPAN」4K試写会イベント開催
◆4.「迷惑電話フィルタサービス」提供開始
~CCJグループの3社(CTY・NCT・CNS)11月11日より一斉開始
◆5.「第2回TCN杯 文京・荒川・千代田 三区親善少年野球大会」開催
◆6.「新居浜オープンデータアイデアソン・ハッカソン」開催
◆7.『auショップ二子玉川ライズ』、12月19日(金)オープン
― オープン記念キャンペーンを開催 ―
◆8.スマホ・タブレットで 「日経CNBC HD」のリアルタイム視聴が可能に
サービスブランド「日経CNBC マーケッツ」で12月18日から提供開始
◆9.東京スカイツリータウンR内「J:COM Wonder Studio」で スペシャルイベント
「ざっくぅクリスマスパーティ」を開催
◆10.世田谷区の防災行政無線の放送内容を
「J:COM 防災情報サービス」で12月1日から配信開始
◆11.横浜市保土ケ谷区と横浜ケーブルビジョン(YCV)が
「災害時等における放送等に関する協定」を締結
◆12.米国ケーブルテレビ事業者向けに10G-EPON用拡張ユニットの出荷を開始
◆13.メディアキャスト、イベントメッセージ送出装置を相次いで納入
--中京テレビと札幌テレビ
◆14.4K映像で制作した旅チャンネル番組『東京グルメ噺』
Inter BEE 2014「アクトビラ」ブースにて先行公開
◆15.地元メディア・姫路ケーブルテレビの案内で“灘のけんか祭り”を紹介!
『あちこちニッポン!増刊号』 旅チャンネルで12月放送!
◆16.第27回「ケーブルマン・オブ・ザ・イヤー2014」受賞者決定
◆17.NHK放送研修センター《ケーブルテレビ研修》案内
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