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第466号「早くも暑い夏日がやってきた」
[2015.05.02号]
【よいどれコラム】
いよいよ『The Internet & Television Expo 2015』視察ツアーの出発日が近づいてきた。今年のツアーは、4日に出発して、11日の夕方に成田に戻ってくる。ここまで来るには、いくつか難関があった。
一番大きいのは、円安だ。昨年の1.3倍くらいになっている。旅行代金は、高くなるし、こちらから、10万円のお小遣いを持っていっても、8万円ちょっとになってしまう。
二番目は、旅行代理店の選定だ。競合見積もりが安いからといって、参加者とのやり取りなどの運営に長けているとは限らない。今年は、「いつもの近ツリ以外にも使ってみたら」という声もあり、他社に声掛けもしたが、結局、いつもの近ツリの、いつもの営業部隊になった。いつもの部隊はやっぱり気心が知れているので、話が早い。こういう関係も、そう簡単に構築できるわけではないので、前任の猪又英紀さんに感謝するばかりだ。
三番目は、企業訪問先の選定。こちらが行きたいといっても、向こうが受け入れてくれるとは限らない。近ツリの現地代理店の日頃のコネクション、粘り腰の交渉力、などが大きな力を発揮する。
とはいえ、出発日からさかのぼって、2週間前まで、NYでの訪問先が、はっきりしなかった。現地時間5月8日(金)の午前中の訪問を予定していたESPNの担当者が、急遽シカゴに出張の仕事が入り、キャンセル。午後のコムキャストへの訪問は、「忙しいから、INTX2015の会場でうちのシステムを良くみてくれ」と断られていた。(4月28日になって、ESPNは別の担当者が対応してくれることになった。)
4月23日、八丁堀の鳥元で、18時半から、近ツリの担当者、添乗員と打ち合わせ。添乗員のUさんは、サービス精神が旺盛で、話し出すと止まらない。彼女の息継ぎの間に、ちょこちょこっと、重要な案件の確認などを行った。その際、「コムキャスト、OKが出たんです!」と担当のNさんが、ジャンプして跳び回りそうな表情をした。「え~、ダメだったんじゃないの~?」というと、(現地代理店が、代案として出したケーブルビジョンに声を掛けたかどうかはわからないが)「現地から、コムキャストと粘り強い交渉をした結果、『OKが出た』という連絡が、さっき飛び込んできた」というのである。
それは非常にありがたかった。
翌日、16時からの日本ケーブルラボの記者会見を終えて帰宅。20時半からのシェーン英会話に行った。先生は、42歳の米国人男性。LA生まれの日系だ。たぶん、何かIT関係の仕事のかたわら、夜は英会話スクールで働いているのだろう。よく、秋葉原にも行くという。Apple Watchが欲しいともいっている。80分のマンツーマンレッスンだが、60分は、この一週間で起こった出来事を筆者が英語で説明する。もちろん、しどろもどろになりながら。
その際、気がついたことがある。筆者が、頭の片隅の埃に埋もれたボキャブラリーの中から、いいたい単語を探しだそうとすると、必ず、彼は、じっと待っている。おそらく、日本人なら、こうした場合、相手が何を言おうとしているのか、「推測する」行動や表情をするものだが、彼は、そういった行動はしない。他のアメリカ人が、同じかどうか、わからないが、おそらくそうだろう。これも文化の違いのひとつだろう。
その彼が、「コムキャストとタイムワーナーのニュースを知っているか?」というので、「合併交渉をしているだろう」と答えると、「ダメになった」という。「え~いつ?」と聞き返すと、「さっき、ニュースでやっていた」という。
NYの隣州のコムキャストの訪問先の担当者も法規制あたりの役職の人だったから、「合併交渉の話がなくなったので、ツアー視察団の受け入れもOKが出たのだろうか」とも思った。
去年は、LAでDirecTVの視察をした5日後に、AT&TのDirecTV買収発表があったが、今年は、行く前に、コムキャストのタイムワーナーの買収断念の話が出たことになる。
いずれにしろ、ダイナミックな展開の国である。
彼が、「タイムワーナーは借金がたくさんあるからどうするのだろう?」というので、Googleが、米国各地のタイムワーナーと競合するようなエリアで、光ファイバー事業を始めているので、Googleがタイムワーナーに手を出す可能性もあるかもしれない」というと、「Googleの事業は、このところ成長性が薄く、投資家から不満が出ているからそれも考えられる」とうなずいていた。
もうひとつの可能性は、チャーターコミュニケーションが、タイムワーナーを買収して、業界第二位のMSOになることだ。
現在チャーターを率いているのは、トム・ラトリッジ社長兼CEO。元々タイムワーナーケーブルの社長を長く務めた方で、業界では神様のようにいわれている。ただ、その資金があるかどうか。
いずれにしろ、「タイムワーナーは今後どうするのか」というのは、INTX2015の会場のあちこちで、話題になるだろう。 (い)
【目次】
◆1.4K対応のカメラ・プロジェクターを完備した貸しスタジオ・多目的ホール
「iTSCOM STUDIO & HALL 二子玉川ライズ」が4月24日にオープン
◆2.「iTSCOM STUDIO & HALL 二子玉川ライズ」イベントと連動したスタンプラリー
「『スター・ウォーズ 反乱者たち』 プレミアムスタンプラリー」を開催
◆3.~イッツ・コミュニケーションズ×東急セキュリティ~
インテリジェントホームに新たな「駆けつけサービス(集合住宅限定)」が登場
◆4.「じもテレ」がリニューアル~日本ケーブルテレビ連盟が運営する
「ふるさと発」の動画や情報が集まるコンテンツサイト
◆5.ジェイコム九州制作番組『ぐるっとJ:COM探検隊』
ハワイの日本語専門チャンネルで5月から放送!
◆6.外出先でもリアルタイムで最新ニュースがチェックできる!
「日テレNEWS24」がスマートフォン・タブレットで視聴可能に
◆7.FOX系の最新海外ドラマやドキュメンタリーなどがいつでもどこでも楽しめる
オリジナル動画アプリ「FOX PLAY」を提供開始!
◆8.保土ヶ谷バイパスの定点カメラ映像を無料アプリ「かながわCATVライブカメラ」
で配信開始!―交通状況をスマホやタブレットで確認-
◆9.ジャパンケーブルキャストが味の素株式会社「レシピ大百科R」のレシピを
「JC-data」にて配信開始!
◆10.人気沸騰間違いなし! 小学館×DLE×キッズステーション
子どもが大好きなくるまの新キャラクター「ブーブーボーイ」
◆11.最新の海外ドラマやドキュメンタリー番組が楽しめる
無料オンデマンド型動画視聴サービス「FOX PLAY」アプリ配信スタート!
◆12.≪旅チャンネル 欧州大使2015≫鳴戸親方(元大関琴欧州)が
ブルガリアの魅力を語る
~旅チャンネル「大人のヨーロッパ街歩き」シリーズ100話を記念して~
◆13.NHK放送研修センター《ケーブルテレビ研修》案内
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